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ITプロジェクトの失敗を避けるための5つのステップとは

今回紹介するのは、InformationWeekに掲載されている「5 Steps To Avoid IT Project Failure(ITプロジェクトの失敗を避けるための5つのステップ)」と題した記事。CIO向けだ。

1.臭いチーズは遠ざけろ

「『ITプロジェクトの成功にはシニアマネージメントからのサポートが必要だ』とのたまうような経営コンサルタントは我慢できないほど臭う。そういう経営コンサルタントを雇うこともさることながら、シニアマネージメントとは、多くの企業の場合、直感に基づく意思決定で過去うまくいってきた人たちの別名だからだ。従って最初のステップは、リーダーシップとは何か(何に価値を置くのか)を再考すべき。本当の価値とは、謙虚さや無私無欲さなどであり、ITでは特に、ソフトスキルよりも、エンジニアとエンジニアリングの経験に価値を置くべきだ。ソフトスキルなど無くても、エンジニア同士で議論できる。象徴的な1978年のマイクロソフトグループのようなものを尊重すべきなのだ。」

— ソフトスキルとは、コミュニケーション力などの人間力を意味するが、ソフトスキルのない人間ばかりが集まって議論してもうまくいくとは限らない。だが有能だがソフトスキルに欠けるエンジニアを尊重することは良いことだ。彼らがいかに力を発揮できるかが、組織のレベルを表すのではないかとも思う。最も、有能でなく、ソフトスキルもないエンジニアが幅をきかすことがないよう、注意が必要。

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2.心に働きかける

「データ指向型の文化に変える必要がある。とはいってもベンダーが販売しているのは、魅惑的なBIツールだ。トレーニングもそのツールの使い方を教えてくれるだけ。これでは画期的な結果は出てこず、そのうち誰も使わなくなり、金の無駄。組織の中でデータサイエンスをコアコンピタンスにするのだと認識すること。データサイエンティストのチームをBIチームに追いやっているのであれば、金と時間の無駄。また全社をあげてデータ指向型に切り替えていかねばならない。ただこれは、組織の破壊的行為であることを理解する必要がある。1点、文化的変革は、ボトムアップで始めなければならない。」

— これはほぼ同意。昨今ビッグデータが叫ばれているが、肝心なのはデータサイエンティスト。膨大なデータの山から宝を探し当てるのは、運だけでは到底無理。なのにビッグデータへの対応は、ハードとソフトが揃えば何とかなると思っている人が多いように思う。

3.支払いはスターにするな。マネージャに払え。

「素晴らしいリーダーシップだと気前良くスターに金を出すということは、フォロワーシップが持つ力が分かっていないということ。リーダーシップが成り立つために不可欠なフォロワーシップは過小評価されているのが実態。しかしIT部門が長期的な説明責任を取り戻すためには、フォロワーシップを評価することが第一ステップだ。第二ステップは、インセンティブを、プロジェクトの特定の成果物と結びつけること。そうすれば上昇志向の者も、金銭的なものをあきらめて、より上位のポストに移っていくなんてこもないだろう。第三のステップは最も難しいが、最終的な金銭報酬を数値化できるエンドユーザのベネフィットと結びつけること。そうすれば、成果物の完成が終わりではなく、リリース後のことも熱心になるはず。」

— 日本と米国では多少事情が異なるが、目立つ者が評価されて、地味な仕事に余り就きたがらないという傾向があり、また、米国では、昇進のチャンスがあれば、プロジェクトの途中であろうと、すぐに飛びついていってしまうことも、よくある話だがらだ。

4.あちこちでエンジニアを育てる

「20人のプロジェクトマネージャを一箇所に集めても、50ページの複数世代にわたる計画ができるだけ。20人の役員を集めても、20人のプロジェクトマネージャをアサインするとする1ページのまとめが出来るだけ。20人のプロジェクトマネージャの会議に、1人のエンジニアを入れれば、結果は変わってくる。いくつになっても、若き情熱を持っている。それが神がエンジニアに与えたもうたもので、その代わりに、ダンスする能力を奪い去ったのだ。エンジニアは種で、組織内のあらゆる部署に植えつけていくべきものなのだ。Six Sigmaがどうのこうのという輩や非技術系プロジェクトマネージャはアウトソースすればいい。」

— これは一般化しすぎ。エンジニアをないがしろにする傾向が強くなってきたので、振り子を戻そうということのようではある。

5.ベンダーを首にする

「これはちょっと極論だが、少なくとも、彼らのビジネスモデルを変えるように働きかけろ。あらゆる契約を見直し、ベンダーの成功と、自社内のコンピタンスが構築できることとを直結させよ。ソフトウェア購入も見直し、ベンダーの製品がちゃんとレガシーシステムと統合され、ユーザベースに採用された後に支払いをするようにせよ。

— 導入までは一生懸命。導入後は知らん顔、といった事態を避けるために、契約で縛れ、ということだ。