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女子マラソン、「戦略は間違っていない。力不足。」の不思議に学ぶ

ロンドンオリンピックが閉幕した。競泳、卓球、レスリング、アーチェリー、女子バレー、ボクシング、サッカーなど、○○年ぶりのメダルや、ベスト4進出の話題が多い大会であった。と同時に、日本のお家芸といわれた柔道、マラソンは惨敗といっていいのかもしれない。柔道については、「他山の石とせねば。ガラジューに思う。」でも触れたので、今回は、マラソンを取り上げ、そこから何が学べるかを考えてみたい。

Finance strategy by RambergMediaImages, on Flickr

最も違和感を感じたのは、この言葉だ。「戦略は間違っていない。力不足。」という第一生命の山下佐知子コーチの言葉だ。「戦略が間違っていた」などと言おうものなら、協会から睨まれるので、彼女は本音とは違うことを語ったのかもしれないし、マスコミが正しく伝えていないのかもしれない。まだどういう戦略であったかは伝わってきていない。ただ、この言葉だけを聞くと不思議に思わざるを得ない。「方向性は間違ってなかったが、実行するだけの能力がなかった」という意味であろうが、これは不思議な話だ。

「力不足で実行できなかった戦略」なのであれば、それは「間違った戦略」だ。己の戦力を見極め切れなかったのか、相手の戦力を読みきれなかったのか、その両方かはわからないが、正しくない分析に基づいて立てられた戦略であったということであろう。それが正しい戦略であるはずがない。

戦略は正しかったが、力不足だったので、今後実力アップを目指しましょう、というまとめでは、またリオで同じようなことが繰り返される可能性大だ。

そもそもスタート前は、今回のロンドンのコースは、カーブが多く、石畳や狭い路地があちこちにあるため、「ピッチ走法」の日本人に有利だとの声が多く、テレビに出演していた小出監督もそのようなコメントをしていたが、結果的に、プラスには働かず、むしろマイナスに働いたかのような印象だ。このあたりの分析も不十分であったのではないか。

高橋尚子さんは、「スピード化を重視するあまり、練習量が少ないことが気になる。」というコメントを出しているが、一方尾崎選手は、「もともとのスピードがもう少しないと厳しい」とコメントしている。スピード化を重視した練習をしてきたが、不十分であったということになるのだが、はたしてスピード化重視の練習が正しかったのか、ということになるのだと思う。ロンドンのコース特性や選手の力を分析した上で、スピード化重視の練習が「勝つための戦略」になっていたかどうか疑わしい。

なんとなくちぐはぐさを感じるのは、一本筋の通った戦略になっていないことを証明している。

ビジネスでも同様。戦略は正しかったが、人材不足で成功しなかった、などという言い訳はおかしいのだ。