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世界スパコンランキング、「京」は2位に後退、一位はIBM「Sequoia」。その他の顔ぶれは?

半年に1回、6月と11月に発表されている、TOP500リスト、いわゆる世界スパコンランキングが発表になった。これはLinpackという昔からあるベンチマークプログラムを使っているのだが、これで速いからといって、どのような処理でも速いわけではない。一つの基準に過ぎないし、世界最速男をなぜか100m競争で決めるようなものだ。とはいえ、各国、各メーカがしのぎを削っている分野である。

このリストを発表しているtop500.orgの出だしがこうだ。

‘For the first time since November 2009, a United States supercomputer sits atop the TOP500 list of the world’s top supercomputers.’

“2009年11月以来初めて、米国のスーパーコンピュータ・サイトが世界スパコンランキングTOP500リストのトップに立った。」

長らく米国のサイトが上位を独占していた状態から、2010年6月に、理論性能で中国天津国立スパコンセンターの「天河一号1A」にトップの座を奪われ(ベンチマーク結果では米国のサイトが1位)、2010年11月にはベンチマーク結果でも中国が1位、2011年6月には「京」が一位、中国2位。2011年11月も米国は3位に甘んじていたのが、今回トップを奪還した。

June 2012  TOP500 Supercomputing Sites

ちなみにトップのSequoiaは、

‘Named Sequoia, the IBM BlueGene/Q system installed at the Department of Energy’s Lawrence Livermore National Laboratory achieved an impressive 16.32 petaflop/s on the Linpack benchmark using 1,572,864 cores.’

「Sequoiaと名づけれらたIBM BlueGene/Qシステムは、米エネルギー省のローレンス・リバモア国立研究所に設置され、1,572,864コアを使用し、Linpackベンチマークで16.32ペタフロップスを見事に達成した。」

96個ものラックで構成されているらしいが、電力消費量は7890Wと省電力も自慢。元々65,536個のコアで構成されていたシステムを、コアを大幅に増設し、今回の記録となった。

「京」は前回から変わっておらず、「Sequoia」に抜かれてしまった。

第3位は、第1位と同じく米エネルギー省のアルゴンヌ国立研究所の「Mira」。 システムはIBM BlueGene/Qシステムと同じだが、こちらのコア数は786,432で、8.15ペタフロップス。「Sequoia」に比べてコア数が約半分で、性能も半分といったところ。

第4位は、2010年11月以来途絶えていたドイツはミュンヘンにある、ライプニッツ計算センター(通称LRZ)のSuperMUC。IBMのiDataPlex DX360M4で、コア数は147,456。

ドイツからは、もう1つユーリッヒ研究センターが8位に。その他に7位がイタリアのCINECA(大学、研究機関からなる非営利コンソーシアムでイタリア最大のスパコンセンター)、第9位がフランスの原子力庁のスーパーコンピュータセンター。

かつてのトップ、中国天津国立スパコンセンターは5位で、10位に同じく中国の「星雲」。

トップ10の顔ぶれを国別で見ると、米国3システム、中国2システム、ドイツ2システム、日本、イタリア、フランスが一システムずつ。従来米国がトップ10独占していた状況からは変化が見られるが、トップ500になると、米国が252システムで過半数を占める。その次が中国で68システム、日本が38システムで続く。

ベンダー別で見ると、トップ10のうちIBMが5システム。トップ500でも、IBMが213システムと半数近く、以下、HPが138システム、Crayが26システムとなっている。

現在増強中のシステムがあちこちにあるようで、「京」もうかうかしていられない。「二位じゃダメなんですか」などといっていると、次回はトップ10の中段あたりになっているかもしれない。