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デスクトップの仮想化に失敗しないための6つの策

これまで部門に散らばった多数のユーザ端末を管理するのは一苦労であった。パッチやアップグレードパッケージ、設定などの配信の仕組みを用意し、想定どおりのバージョンにそろっているか常にモニターする必要がある。OSのパッチやウィルスパターンファイルなどが頻繁に更新されると、追いかけるが大変であった。対象がそれぞれユーザの手元に分散しているからだ。それが、デスクトップの仮想化(VDI: Virtual Desktop Infrastructure)を行えば、基本的に中央集中的に管理できる。タブレットなどのモバイル端末からもデスクトップ環境にアクセスできるようにすることも容易。ということで良いことずくめのようだが、デスクトップの仮想化の歴史はまだ比較的浅い。思わぬ落とし穴に嵌まらないとも限らない。

そこで、InformationWeekのサイトで、「6 Common Desktop Virtualization Mistakes(デスクトップ仮想化によくある6つの失敗)」と題した記事を書いている。これはラスベガスで行われたInteropで、LiquidWare Labsの共同設立者Tyler Rohrer氏と, Nutanix社のフェデラル・アカウント・マネージャJason Langone氏とが語った、デスクトップの仮想化でよくある失敗を避ける方法をまとめたもの。

Liquidware Labs

 

1. Know what you have.(何を持っているのか良く調べること)

‘Enterprises should take a full inventory of their desktop environment before embarking on a desktop virtualization plan. That will in turn provide them with the information needed to procure the right technology, in the right amounts. Assets to measure include CPUs, RAM, apps, and storage in use in the existing environment.’

「企業は、デスクトップ仮想化の計画に着手する前に、今あるデスクトップ環境に何があるのかを全て調べ上げること。それが、ふさわしい技術とその量を調達するために必要な情報となってくる。試算として調べるべきものは、現環境で使われているCPU、RAM、アプリ、ストレージだ。」

— ちょっと待て。当たり前じゃないか、と思うが、データを集める前に計画を進めてしまっているケースが実は多いのだ。まずは当たり前のことをしなさいと。

2. Prepare users for the migration.(ユーザに移行の準備をさせること)

— 何もしなければ、ユーザはデスクトップが仮想化されようとも、今まで通りに使えるものと思ってしまう。ちょっとでも違うと、あれがない、これが動かないと大騒ぎになって、サポート部隊がパンクしてしまいかねない。

‘Langone recounted how his mother, who works for the federal government, is the type of user that assumes an application is gone if the shortcut disappears. When the agency she works at switched to VDI she was presented with a blue screen she couldn’t navigate. “If you do zero to empower the user, the project fails,” said Langone.’

「Langone氏は、彼の母親の話をした。州政府で働き、ショートカットがなくなると、アプリケーションが消えたと思うタイプのユーザだ。彼女が働く州政府でデスクトップの仮想化にスイッチした際、彼女の前にはブルースクリーンだけで、どうしたらいいのか全くわからなかったらしい。『ユーザに活力を与える努力をしなければ、プロジェクトは失敗する』とLangone氏は語った。」

3. Don’t assume VDI is like server virtualization.(デスクトップの仮想化は、サーバの仮想化みたいなものだと思わないこと)

— デスクトップの仮想化とサーバの仮想化は大して違うまい、などと侮ってはいけない、と。

‘They noted that, while server virtualization may involve hundreds of servers, VDI can involve thousands of desktops. “Your network and storage may have to support much higher loads during peak periods,” said Rohrer.’

彼らによれば、サーバの仮想化は、何百ものサーバが対象だが、デスクトップの仮想化は何千ものデスクトップが対象になりうる。『ピーク時には、ネットワークやストレージが(サーバの仮想化よりも)ずっと高い負荷に耐えなければならないからだ。」とRohrer氏。

4. Realize different user groups have different needs.(ユーザグループによってニーズが異なることを認識すること)

‘VDI is a chance for enterprises to efficiently move away from the “one size fits all” approach to desktop provisioning, and it offers a chance to provide desktops that are more finely tailored to the needs of individual workers. Among other things, this can give admins a chance to renegotiate software licenses based on the fact that apps are not being rolled out universally to the entire workforce.’

「デスクトップの仮想化は、企業にとって、「フリーサイズ(ひとつでどのサイズにも合う)」アプローチからデスクトップ・プロビジョニングへ効率良く移行できるチャンスであり、また、個々の社員のニーズにきめ細かく応えたデスクトップを提供できるチャンスでもある。その他に、管理者にとっては、アプリは広く全社員にばら撒いているのではないという事実に基づき、ソフトウェアライセンスの再交渉ができるチャンスでもある。」

5. Persistence pays, except in VDI.(デスクトップ仮想化では、非持続的にすべし)

— デスクトップの仮想化で非持続的と持続的の両方の実装方法があるが、

‘The former randomly assigns a user to a VDI instance upon login, while the latter consistently assigns users to the same instance, such as “virtual desktop 17.” The advantage of non-persistence is that it’s more flexible. For instance, it’s easier to move a user to a new instance in the event the virtual machine they are on fails. “With persistence, the user gets a blue screen and they are [out of luck],” said Langone.’

「前者はログイン時にユーザにVDIインスタンスをランダムに割り当てるもの。後者は『仮想デスクトップ17』のように同じインスタンスをユーザに割り当てるもの。非持続的の利点は柔軟性だ。割り当てられた仮想マシンに障害が発生しても、ユーザを新しいインスタンスに割り当てるのがラクダ。『持続的の場合、ユーザはブルースクリーンになり、[運の尽き]になる』とLangone氏。」

6. Assess, and reassess(評価して、再評価すること)

‘After a pilot project has been implemented, user feedback and data needs to be closely monitored. Key factors to watch are application response times compared to physical desktops, CPU usage, and bandwidth consumption. “You have to ask yourself, ‘Did we accomplish what we set out to accomplish,'” said Rohrer. It should all add up to lower desktop costs, a more flexible work environment, and happier users, he said.’

「パイロットプロジェクト実装後、ユーザフィードバックやデータを注意深くモニターすること。見るべき主要ファクターは、物理デスクトップと比較した時のアプリケーションのレスポンスタイム、CPU利用率、ネットワークバンド幅の使用状況だ。『達成すべきとしたことを達成したかどうかを自問することだ』とRohrer氏。同氏によれば、それにより、デスクトップコストの低減、より柔軟な労働環境、ユーザの満足につながっていく。」